カラフル・クロウ 秋乃茉莉 秋田書店 全3巻
和歌山から東京へと転校してきた絶滅危惧種ヤンキー、鈴木宙と、烏守神社を守るカラスのクロウの物語の第3巻にして最終巻。マンション建設計画を阻止するために起請文を交わした2人だったが、そうこうしているうちに高園稲荷からの攻撃を受け、宙とクロウの関係はピンチを迎える。
これまでの謎であった烏守神社の起請文の意味、宙の友人、由那の正体、立花家の秘密など、すべての謎が明かされ、二宮みことと立花沙織というダブルヒロインの関係もめでたく落ち着く。まさに大団円を迎える最終巻であった。結果として烏守神社は取り壊されてマンションとなってしまったが、宙とクロウの友情はまだまだ続く。一昔前のヤンキーを主人公に据えたからこそできる、爽やかな青春物語に相応しいラストだったと思う。
■過去の記事■
『 カラフル・クロウ(1)』『 カラフル・クロウ(2)』PR