高橋さんが聞いている。 北欧ゆう スクウェア・エニックス 既刊3巻
現役女子高生アイドルでありながら、盗み聞きを趣味とする高橋エナが、クラスメイトの委員長、奈良と地味系男子、御影の会話を盗み聞きし、心の中で会話にツッコミを入れるギャグ漫画が、早くも3巻を迎えた。勢いが衰えるのを心配していたが、3巻に来ても勢いは止まらない。
仕事に詰まったとき、2人の男子高校生の会話を聞いて突破口を見出し、エナがアイドルとして成長していくのがこれまでの内容であったが、それに加えて、奈良と御影の喧嘩、エナの意に介さないうちにいつの間にか敵キャラとして君臨しようとする人物の登場など、ところどころにスパイスが効いていて飽きない。
3巻の終わりに収録されている、新学年が始まって間もない日のエピソードも面白い。周囲の生徒から話しかけにくい雰囲気があり、孤立しそうになっているエナ。いつの間にか男子更衣室に入り込んでしまい、あわや変態の名を着せられてしまう絶体絶命のピンチを迎える。しかし、大ピンチの中で出会ったのが、奈良と御影の会話なのだった。その時の2人のやり取りはこれまた抱腹絶倒の内容だ。是非単行本で読んでみてもらいたい。ちなみに、会話に入っていた御影でさえ忘れていたネタを、エナはしっかりと記憶している。相変わらず変なところで高スペックを発揮している主人公だ。
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