高橋さんが聞いている。 北欧ゆう スクウェア・エニックス 全8巻
クラスメイトの委員長、奈良と地味系男子、御影の会話を盗み聞きするという、他人にはとても言えない趣味を持った現役女子高生アイドル、高橋エナが、心の中で2人の会話にツッコミを入れつつ、毎回毎回アイドルとして生きるヒントや元気をもらうというギャグ漫画。何だかんだで連載は3年以上に及び、8巻で幕を閉じることとなった。
2人の会話に励まされながら(奈良と御影はまったくそんなことを意識していないのだが)、高橋さんはどんどんアイドルとしての人気を確立し、オーラすら身に纏うようになっていった。そんな中で飛び込んできたのが、巨大芸能事務所に移籍するという話だった。共に頑張ってきた冴島Pに別れを告げ、アイドルとしてさらなる成長を目指した高橋さんだったが、やがて大きすぎる仕事内容に疑問を持ち始めるようになる。仕事に悩むとき、いつも壁を突破するヒントをくれるのは、奈良と御影の2人の他愛もないおしゃべりだった。
ラストでは、高橋さんがアイドルとして自分がやりたかったことに気づき、冴島Pと再び歩む決意を固める。最後までキレのあるギャグで魅せる姿勢は崩さないものの、心温まる展開だ。そして、奈良と御影、高橋さんの関係にも、思わぬ進展が…と、最後まで読んで良かったと思える最終話だった。
▼過去の記事▼
『高橋さんが聞いている。(1)』『高橋さんが聞いている。(2)(3)』PR