タイムスリップオタガール 佐々木陽子 フレックスコミックス 既刊1巻
30歳のオタク女子、城之内はとこは、コミケの帰りに電車のホームに落下し、命を落としてしまった…はずが、1日前にタイムリープしていた。再び珠玉の体験ができたと喜んでいたのも束の間、今度は交通事故に遭い、再び命を落とした…と思いきや、時は1996年。現在の知識を持ったままで、自分が中学生の時へと移動してしまった。昔描いていた黒歴史的な漫画を見つけたり、資金難で欲しい漫画が買えなかったりと不満を持ちつつも、少しずつ当時の生活に生きがいを見出していくのだった。
誰にも、人生をある時点からやり直したり、別の選択肢へと進んでいたらなどと思ってしまうことはある。死を意識した瞬間に、人生のやり直しを実現させてしまったアラサー女性、はとこだが、彼女は生粋のオタク。まさか進路や恋愛のことで過去を再び生き直そうなどとは思っちゃいない。瑞々しいお肌に興奮したり、働かなくて良い身分に浮かれたりするのもほどほどに、いかにして今の自分にオタクグッズを買い直させるかを、第一の使命に据える。
中身は30歳になり、もはや達観してしまっただけに、はとこは周囲を気にしないオタクを貫く。すがすがしいまでのはじけっぷりだ。この頃は将来漫画家になりたいと思っていたことを思い出し、その夢に向かおうとするのだった。本人が気づかないところで恋も進んでいるのだが…
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