恋愛専科 ミズタマ 芳文社 既刊2巻
名門の私立女子校、櫻小路学園に置かれた特別クラス、「恋愛専科」。クラスに主席の条件として課せられたのは、新任の男性教師である、担任の薮田信太とキスをするということ。生徒がそれぞれの思いを抱え、課題と向き合う中、中間試験が実施されることになる。
女子校に飛び込んだ教師のハーレム物語の第2弾。今回は、表紙にもなっている苗木香澄にまつわる話が多い。異性が苦手という面で、担任と通じ合う部分を感じたり、担任と二人っきりで半日過ごすという中間試験の課題に対して自分なりに奮闘したりと、様々なエピソードに登場する。大人しく、控えめな性格の彼女だが、体力測定では、また新たな側面を見せる。今巻の主人公と言っても良い存在で、魅力が存分に発揮されていたのではないだろうか。
生徒数名が担任を尾行する話など、コミカル描写にもますます磨きがかかっている。それでいて、生徒の内面に変化を感じられる挿話も随所に散りばめられている。ギャグ調の話と、ちょっと良い雰囲気のエピソードが互いを引き立て合っている、メリハリの利いた構成のお陰で、楽しく読み進めることができた。各生徒の魅力も十分に発揮されてきている。理事長が恋愛専科に何を期待しているのかという点も、徐々にだが明らかになってきたように思う。第3巻の発売が待ち遠しい。
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