そんな未来はウソである 桜場コハル 講談社 既刊2巻
他人の嘘をすぐに見破る能力を手にした女子高生、佐藤アカネ、他人の未来が見えてしまう女子高生、大橋ミツキ、ミツキの将来の結婚相手としてミツキの目に映った男子高生、高山、さらにそれを取り巻く面々が繰り広げる日常系ファンタジーの第二弾。
思っていた以上に早かった第2巻の発売だった。1巻で一通り登場人物は出揃い、2巻では季節ごとの行事と人物達の相互作用がメインテーマ。それぞれのキャラがどこかずれたところを持っていて、互いの会話、行動に出てくる微妙なずれが笑いを生む。それでいて、おとぼけをかます本人は至って本気で恋愛に向き合っていたりするのだ。時にツッコミ役も不在となる中次々と押し寄せるボケの連鎖が本作の魅力だ。なぜか各々の提案が微妙にずれたパーティー企画、「素敵な冗談でも言ってごらん」という言葉を真に受け、冗談のつもりでラブホで休憩を提案する高山など、くすくすと笑ってしまう。
一方、恋愛の方は、今後急展開の可能性ありか。急接近していく高山とアカネ、あくまで練習相手として付き合う約束をしたにも関わらず、虎視眈々と高山を狙うマドカ。ミツキものんびりとしてはいられなさそうだ。
◇過去の記事◇
『そんな未来はウソである(1)』
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