あまんちゅ! 天野こずえ マッグガーデン 既刊5巻
高校生、"てこ"と"ぴかり"による「日常、ときどきダイビング。」をテーマとした作品の第2巻。メインで描かれるのは、2泊3日の夏合宿。宿での出来事、ナビゲートの練習など、てことぴかりをはじめとするダイビング部のメンバーは充実した時を過ごす。他にも、花火大会の話など、十分に夏を満喫している様子が描かれる。全体的に横いっぱいに紙面を使ったコマが多く、横に広がる海の景色が見事に描かれている。
今回、てこは新たに自分を振り返って成長するきっかけを得る。ぴかりがいないと何もできない自分に別れを告げようと、ナビゲートでは見事に1人で目標を達成したてこ。しかし、そのような自分はあくまで夢の中のにいるような自分であり、気付くとまた、新しいことに対して怖気づく現実の自分がいると、てこは悩んでいた。そんな折に、てこは火鳥先生から言葉をかけられる。悪いことも現実であるけれども、良いこともまた、現実なのだと。引っ込み思案であったてこが、周囲に人に影響され、徐々に考え方や行動を変化させていく過程という、1巻や2巻で描かれていた本作の重要なテーマ、原点に戻ったような気がする話であった。
5巻で夏休みが終わり、次回からは秋に突入するそうだ。本格的なダイビング部の活動が一旦終わろうとしているが、きっとダイビング部は、それぞれの季節で楽しみを見つけ、充実した日々を送るのであろう。
☆過去の記事☆
『あまんちゅ!(1)(2)』『あまんちゅ!(3)』『あまんちゅ!(4)』PR