大正野球娘。 J.C.STAFF制作 2009年7月~9月 全12話
今回は、アニメ作品を。
2009年の7月クールの中で、1番好きだったアニメです。
時は大正14年(1924年)、東邦星華の女学生の鈴川小梅は、親友の小笠原晶子から、一緒に野球をしないかと誘われる。
なぜ、突然にも野球の話を持ちかけたのか。晶子は、許婚の岩崎から、「女は家庭に入るべき」と言われたことに反発する感情を覚え、岩崎の所属する朝香中学に対して野球で勝負を挑みたいというのだ。
晶子に共感した者、野球自体に興味を示した者など、9人の女学生が集まり、女学校の英語教師アンナ・カートランドを顧問に迎え、女学生の野球チーム「桜花会」が結成される。
物語は、100年ほど前に生まれた女性を設定にした話である。
しかし、扱われているテーマは現代にも通じる普遍的なものであると思う。
主人公達は、随所で「女が野球なんて」という物言いにぶつかり、傷つきつつ、ひたすら真剣に野球に取り組み、成長していく。その姿には、大変清々しいものを感じる。
そんな主人公達の真摯な想いに胸打たれ、反対していた者も最後には桜花会を応援する。ラストに向かう物語の盛り上がりには、目頭が熱くなる。
話の筋としては単純かもしれないが、安心して観ていられる内容で、ほろりとさせられる場面もあり、秀作といえる。
気づけば、毎回楽しみに待ち、最初から最後まで飽きることなく見続けていた。
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