勤しめ!仁岡先生 尾高純一 スクウェア・エニックス 既刊5巻
子ども嫌いな中学校教師、仁岡と、自称不良の真面目ちゃん、浅井、自称現代っ子、今江、とことん遊びに走る上原、勉強秀才で人付き合いが苦手な前田らの生徒、中学生の美にはまる教師、河原姉弟、浅井の気を惹こうとして躊躇わないトンデモ教師、校長を中心とした面々が繰り広げるギャグ漫画。相変わらず破天荒な展開の続く、第3巻。
珍しく、新キャラの登場はなし。既存のメンバーの相互交流のみで進む。子どもに意地悪をする教師として職務を全うしようとする仁岡だったが、自らの子どもらしさを露呈させることになってしまった。そんな2巻までの傾向が更にパワーアップした。生徒を困らせようとしているのに、逆に生徒の暴走に巻き込まれて痛い目に遭ったり、雪が降ってきたことに小躍りして喜んだり、お化けを怖がったり…
メインの女生徒達も毎回いい味を出している。グレてやると言い、必死になって仁岡のことを先公と呼ぼうとして混乱する浅井、仁岡との距離がある意味縮まってきた上原、ますますミニ仁岡としての性質を帯びてきた前田に、1番ほのぼのとした人物になってきた今江。
相変わらず、言葉と登場人物の行動できちんと笑いを取れる、4コマとしての質の高さは維持。見逃しがちだが、それぞれの4コマのタイトルも、よく練られている。漫画の内容を見事に要約していたり、時に唯一のツッコミ役として機能していたりと、読み終わった後にチェックしてみると、面白さが増す。
番外編の、仁岡の高校時代も必見。
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『勤しめ!仁岡先生(1)』『勤しめ!仁岡先生(2)』PR