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自分が読んだ漫画の記録です。昔読んだものから最近のものまで、少しずつ揃えるつもりです。 コメント、トラックバック、お気軽にどうぞ。
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クジラの子らは砂上に歌う  梅田阿比 秋田書店 既刊4巻



砂漠に浮かぶ船「泥クジラ」の民は、「スキロス」の襲撃を受けながらも、皆で力を合わせて自分達の生きる場を守ろうと奮闘する。一方、敵艦の奥にある船の原動力「ヌース」の破壊を目指したチャクロ達の前には、大勢の兵が待ち構えていて、チャクロは多くの仲間を失う。絶体絶命のピンチを助けたのは、超能力が使えないはずの空間でサイミアに覚醒したオウニであった。

砂漠の世界を生きる「泥クジラ」の民の物語の第4巻にして、「スキロス」との戦いは終結する。かねてから、「泥クジラ」の民と外の世界の人々を異にしていたのが、感情の有無だ。「スキロス」の人々が船の原動力である巨大な化け物に感情を預け失っているのに対して、「泥クジラ」の民は、感情を引き渡すことなく、喜びも悲しみもすべて受け入れて生きる道を選んだ民族なのであった。「スキロス」の「ヌース」がチャクロに対して、感情を引き渡し、これまでの辛い記憶の一切を忘れさせようという取引を持ちかけたときに、チャクロがこのまま感情を持ち続けるという道を選択したのが象徴的だ。

これまで、なぜそこまでに「泥クジラ」の民に執着するのか謎の多かった敵の少年、リョダリの最期も印象的だった。感情を持つことが許されない世界に生まれた人間にとって、感情を抑えきれない病に侵された子どもは禁忌の対象でしかなかったのだ。「スキロス」の民の中で唯一、感情を持った「泥クジラ」の民に対して憧れにも似た気持ちを持っていたリョダリが、もっと早く「泥クジラ」の民と出会い、感情を育まれていたらと思うと切なくなる。

さて、物語は新章に突入か。また新たな人々が「泥クジラ」の民を狙って現れる。外界から隔離された人々の生活に終止符が打たれた今、人々は戦いから逃れられなくなってしまったのか。


■過去の記事■
『クジラの子らは砂上に歌う(1)』
『クジラの子らは砂上に歌う(2)』
『クジラの子らは砂上に歌う(3)』
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