魔法騎士レイアース CLAMP 講談社 全3巻
魔法騎士レイアース<新装版> CLAMP 講談社 全3巻
東京タワーでの社会科見学で偶然にして出会った3人の私立中学生、獅堂光、龍咲海、鳳凰寺風は、異国の地、セフィーロに召喚される。セフィーロで最も大切なのは、強い気持ち。3人は、伝説のマジック・ナイトとして、その国の姫、エメロードを救うために戦うことになる。
『なかよし』に連載されていた作品であるにも関わらず、到底少女漫画とは思えないストーリーの作品。3人は、召喚の理由もわからないまま戦い、まるでRPGかのように武器や防具をレベルアップさせ、エメロード姫をさらった張本人であるとされる、神官ザガートと相見えるという展開。3人は、魔神(マシン)という巨大な存在と一体化し、敵と戦う。その後、『カードキャプターさくら』の連載を経て、作者CLAMPが講談社の中では『マガジン』に異動になったのもわかる気がする。
物語の終盤で、3人が召喚された本当の理由が明らかになる。マジック・ナイト召喚の裏には、善悪の二項対立によって単純に語ることのできない問題が、隠されていたのだった。もし、世界の中で孤独に自分の使命を果たそうと腐心してきた人が、皆と同じように人間として生きる道を選んだらどうなるのか。1人の人間を救うために、世界のすべてを敵にまわす必要があったらどうするのか。このような問いを投げかける形で物語は終了し、第2部へと続く。
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