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自分が読んだ漫画の記録です。昔読んだものから最近のものまで、少しずつ揃えるつもりです。 コメント、トラックバック、お気軽にどうぞ。
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私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! 谷川ニコ スクウェア・エニックス 既刊3巻



「喪女」としての毎日を過ごす女子高生、黒木智子、通称「もこっち」は、残念な夏休みを終え、秋の学校生活に入る。2学期早々の席替えで、真ん中前という辛い位置への引っ越しを余儀なくされる。また、文化祭の準備では、居場所のない現実と向き合うという、残酷な仕打ちを受ける。

相変わらず、切ない。特に切なさ満点なのが、文化祭の準備、そして当日の日々を描いた、20話、21話だ。準備の時間を過ごすのが苦痛で、手持ち無沙汰な時間を無くすために、適当な作業を手伝って時間を稼いだり、結局は構内をうろうろして時間をつぶす羽目になってしまったり… たまたま体育館で文化祭実行委員会の手伝いをして、準備日を過ごすことができ、当日は他校に行った友人とまわることで、もこっちの心はいくらか満たされる。それでも、他人と過ごす時間はあっという間に過ぎ去り、待っていたかのように、孤独な時間が再度訪れる。普段いくら心の中で周囲の人間を見下す発言をしていても、心の奥の寂しさまでは癒すことができない。誰かに抱きしめて欲しいことだってある。そんなやるせない気持ちになったもこっちを、犬の着ぐるみで正体を隠しながら、抱きしめてくれる人がいた。それは、前日に体育館の準備で関わった文化祭実行委員長。台詞がほとんどないコマで紡がれたラストは泣けてくる。

最近、『教室内(スクール)カースト』なる本が出版された。少なくとも、一定の年齢よりも下の人であれば多かれ少なかれ経験のある、「イケメン>フツメン>キモメン」や「ギャル系>おとなしい系>オタク」といった、教室内で形成されるグループ同士の力関係を扱った本だ。ちなみに、この本によれば、もこっちはグループにすら所属できないので、いわば最底辺に位置するということになってしまう。『教室内カースト』を読んだ後、『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』を読むと、もこっちの心の中での独白や行動は、カーストの下位に属する人々に対しての、共感と自虐を込めたメッセージなのではないかと思えてならない。だから、人によっては笑えない。でも、惹かれる。

教室内の強者や人気者には決してわからない、弱者の心の叫びを代弁するもこっちの存在意義は、大きい。カーストが上の人達を逆に見下し、最底辺でもがくヒロインに共感し、応援してくれる人は、決して少なくないのだから。そう言わずにはいられない。


◇過去の記事◇
『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!(1)』
『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!(2)』
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