神のみぞ知るセカイ 若木民喜 小学館 既刊6巻
ギャルゲーの達人、桂木桂馬は、その世界では通称「落とし神」と呼ばれている。しかし、学校では「オタメガ」(オタク+メガネ)と呼ばれ、他人からも全く相手にされず、本人もそれで良しとしていた。ところが、桂馬はひょんなことから、地獄から来たという悪魔、エリュシア・デ・ルートイーマと契約を結ぶこととなってしまった。契約の内容は、地獄から逃げた悪い悪魔を回収すること。悪魔は、女性の心の隙間に入ってエネルギーを蓄える。女性の心を恋愛によって満たすことで、悪魔を体の外に出すことができる。しかし、桂馬は現実の女性との交際経験が一切ない。「落とし神」の名を勘違いされたのだった。さて、どうするのか?
そこで桂馬は、自身のギャルゲー経験に基づいた策を練り、ヒロイン攻略に踏み切る。果たして、桂馬の攻略の結果はいかに…
2009年の夏の時点で、連載1周年を迎えた漫画。初期の頃の話も十分面白いが、最近になればなるほど、話の出来が良くなっている。初めのうちは、ギャルゲーに出てきそうな女の子をギャルゲーの理論に従って攻略というパターンだったが、徐々に変化が訪れる。それは、主人公の女性攻略に向ける心意気によく表れている。単なる攻略の対象から、迷いや悩みに真摯に向き合う相手へと、女性の捉え方が変化している。
また、マンネリ化しないように、攻略済みのヒロインを再び登場させたり、ヒロイン視点での物語展開を導入したりと、工夫も多く見られる。
さらに、徐々に明らかになる、地獄についての情報。こちらからも目が離せない。
今後も連載が続いていって欲しい作品である。
ちなみに、この漫画の解説は、作者のブログ
Honey Dippedはもちろんのこと、作者も認めるほど詳しい解説が為された
もう、いーかげんなおはなしもお勧め。
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