ヤンキー君とメガネちゃん 吉川美希 講談社 既刊14巻
学校一の問題児、品川大地は、クラスの学級委員の足立花から、社会科見学に参加するよう促される。おとなしく、真面目そうな彼女が、なぜそこまでして自分に参加して欲しいのかと問い詰めてみると…
何と、足立花は元不良であった。しかし、高校に入ってからは、自分を変えたいという願いから、学区外の学校を選び、おとなしくしていたというのだ。クラスに溶け込めない足立は、品川の援助を求めたのだった。このような出だしから始まるのが、この漫画である。その後、2人は徐々に行動を共にすることが多くなっていく。やがて元不登校の千葉、2年生に進級後は転校生の姫路を仲間に加え、生徒会に立候補することで、物語の主要メンバーが出揃っていく。
この漫画の魅力は、何と言っても、足立の恐るべき天然振りからくるギャグと、それに振り回されつつ、高校生活に楽しみを見つけていく品川の変化であろう。2人の着かず離れずの関係が、物語の醍醐味だ。品川が、足立は自分のことが好きなのかと思うたびに、その期待が裏切られるのが面白い。ちなみに、足立は品川よりも喧嘩が強い。
それにしても、品川は問題児と言えども、いい奴である。足立には協力するし(むしろ、足立に惚れているか?)、生徒会に入った後は、野球部のいじめ問題解決にも果敢に踏み込んでいく。実は、本気を出せば勉強もそこそこいける。こんなタイプは、女性からの支持も得られるのではないだろうか。ドラマ化したら、配役次第ではブレークしそうな気がする。
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