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自分が読んだ漫画の記録です。昔読んだものから最近のものまで、少しずつ揃えるつもりです。 コメント、トラックバック、お気軽にどうぞ。
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となりの柏木さん 霜月絹鯊 芳文社 既刊1巻



オタクな高校生、桜庭雄斗は、クラスで隣の席に座る柏木琴子に対して、ほのかな恋心を抱いている。しかし、噂によれば、彼女は大のオタク嫌いだそう。雄斗は、3次元の世界に若干の関心を持ちつつも、SNSで見つけた絵師、sayaneのイラストに夢中になる日々を送る。ところが、アルバイト先のアニメ・漫画専門店で憧れの柏木さんを目撃してしまい… オタクであることを隠さない少年と、オタクであることをひた隠しにする少女による、不器用ながらも微笑ましいラブコメ。

雄斗が、人生で唯一関心を持った3次元の女性が、柏木さんだ。一方、柏木さんが初めて出会った、本気で自分の趣味について語れる相手が、雄斗だった。2人は、自分達の趣味の領域について話すときは、驚くほど饒舌で、いつまでも話が続きそうな様子だ。しかし、自分達自身のことについて、伝えたり聞き出そうとしたりすることとなると、突然ぎこちなくなってしまう。

そんな2人に対して読者が感じるもどかしさは、絵師、sayaneのエピソードによって、さらに強くなる。実は、雄斗が好きなsayaneは、柏木さんと同一人物だった。ひょんなことから、雄斗が自分の絵を当初から応援してくれていると知った柏木さんは創作意欲を高めるが、雄斗に自分の正体を話すタイミングを逃し続ける。雄斗の応援もあり、sayaneはどんどん有名になり、ファンを獲得していく一方で、雄斗はsayaneが自分から離れていくような気になって、寂しさを覚える。

実は、2人は、2次元と3次元の両方で確実に絆を深めているのに、どこか2人の想いは行き違い、読者は歯痒い想いをしてしまう。携帯電話が普及して以来、待ち合わせ場所で会えないといったすれ違いは物語になりにくくなった。そんな現代でも、現代なりの新しいすれ違いを描くことは可能なのだなと気付かされた。

タイトルの通り、彼女は、そして彼は、すぐ隣にいる。だけど、うまく伝えられないことはある。心理的な距離をなかなか縮められないこともある。微笑ましく、それでいて切なさも感じられる作品だ。
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此花亭奇譚 天乃咲哉 一迅社 既刊2巻



狐のお宿の仲居を中心にした、ほのぼの物語の第2弾。春の物語を扱った前巻に続き、今回は夏の物語を収録。此花亭での怪談、近くでの夏祭り、河原で、柚は不思議な体験をする。

雑誌に3か月に1回の掲載ながら、同時掲載も行なったため、前巻からわずか7か月で発売となった。ほのぼのとしたファンタジーに若干の百合要素を加えた作風は、今回も健在。夏らしいイベントが散りばめられている。

第五話「此花亭怪談」は、怪談中に本当の幽霊が舞い込んできてしまう話。仲居全員が少しずつ登場する唯一の話でもある。原稿の締め切りに追われる作者と思しき人物も登場。第八話「櫻と河の神様」は、櫻と河童の無言の駆け引きが楽しい。夏祭りを取り上げた第六・七話は、柚の純粋な優しさに触れられたり、蓮の乙女な内面が覗けたりと、盛りだくさん。ちなみに、夏祭りでは、酒を嗜む作者の姿を見ることができる。随所に顔を出す作者探しをしてみるも楽しい。

作者ブログによると、次巻の発売までは、しばらく間が空きそうだ。単行本の発売ペースは遅くとも、作品自体は長く続くことを願う。


■過去の記事■
『此花亭奇譚(1)』
ひきょたん!! 久遠まこと 角川書店 既刊2巻



身近な秘境を探検すべく結成された秘境探検部の活動を描いた作品の第2弾。学校の図書室、裏山、デパート、ゲームセンター… 秘境探検部の手にかかれば、どんな場所も秘境と化す。

第1巻が、漫画版『涼宮ハルヒの憂鬱』の表紙デザインにそっくりで話題になった本作。今回は、予想を見事に裏切って、『バカとテストと召喚獣』の雰囲気の表紙に。知らないで書店に行き、探すのに苦労した…

相変わらず、世界が狭い。最も遠出したのが、デパートかゲームセンターのどちらかだろう。狭い世界であっても、そして不思議なことが何ひとつ起きない世界でも、捉え方ひとつで秘境となりえる。読みながらそんなことを思った。

毎回、何でもないごく普通の場所を大げさに秘境に喩えて語る場面がある。例えば、鍵の壊れたトイレのドアをロッククライミングの絶壁に。裏山の開けた場所をエデンの園に。現実から飛躍した妄想と、その後のばかばかしいギャグ展開に落差がありすぎて、笑いがこみあげてくる。

第1巻から続くお色気路線も相変わらず継承。そして、2巻ではその先まで公開し、新たな領域に踏み込んだ。最も犠牲になりやすいのが、ツンデレキャラの彩花。少なくとも1話に1回はパンチラ(いや、むしろノーパンか…)、もはやこれが本作のお約束のようだ。

秘境探検部を秘宝探索部に変えようと目論む、新キャラの椎名美保、通称「ひほたん」も登場。本当は寂しがり屋の彼女が、秘境探検部とこの先どう関わっていくのかも注目。


◆過去の記事◆
『ひきょたん!!(1)』
S線上のテナ 岬下部せすな 芳文社 既刊8巻



フランスへと向かった、恭介・テナ・アルン・メゾ・ソプラ。うまく逃げ切ったかと思いきや、調律師の本部によって囚われの身となってしまう。調律師本部の対立構造、恭介の過去など、物語の鍵となる重要な事実が明らかになる。

これまであまりよくわからなかった調律師本部の状況が明らかになったり、そもそも恭介がなぜ特殊な譜面を持った存在なのかがわかったりと、物語の核心に迫る謎が解明されていく。更に、調律師デュオン、ソプラの兄のカンター、メゾの姉のベルリラなど、新キャラも登場。牢に入れられ、絶体絶命のピンチを迎えた恭介達が、一命を取り留めることになる過程は、手に汗握るどんでん返しの展開。

自らの生い立ちの謎を知った恭介は、ショックを受けるも、恭介らしく立ち直る。自らの祖母である胡弓のところへ自分から出向いたり、自らと同じ資質を持って生まれながらも、片や調律師本部に幽閉されているオスティナートのことを心配したりと、本当に思いやりに満ちた人物。過去の回想で登場した、恭介の父キタラ、母コルダ、祖父ロック、祖母胡弓の面々がとても素敵な人達だからこそ、現在の恭介があるのだなと思わず納得。

一方、恭介の力になりたいと願うテナとアルンの恋のバトルは加熱。自分の感情を素直に伝えることが苦手なテナ。調律師の仕事以外では案外天然なアルン。2人とも応援したくなるような可愛らしさがある。2人が、恭介への感情が恋だと気付いてからは、少女漫画のようなセンチメンタルなシーンも登場。特に、テナが恭介へに対する気持ちに気付く場面は、フランスの美しい風景と相俟って、盛り上がるシーン。それでいて、2人が空回りする滑稽なシーンもあり、恋愛要素をやたらと引っ張りすぎず、爽やかにまとめているのがポイント。少女漫画に少々のギャグ漫画がうまく溶け込んでいるところが、本作の巧さ。それは、各話の合間やカバー下のおまけ漫画にも表れている。

解決を見せたように思えた、調律師内部の対立は、まだまだ完全に調停されたわけではなかった。密かに動き出す、反革命派の動きは、今後の世界にどのような影響をもたらすのか。何かを知っているかのようなデュオンにも注目。


♪過去の記事♪
『S線上のテナ(1)(2)(3)』
コインランドリーの女 清原紘 角川書店 全1巻



街の一角にあるコインランドリーを経営するのは、謎の女、真魚子。コインランドリーを訪れる童顔の女子大生、田中晴とともに、真魚子は街に暮らす様々な変態に出会う。表題作に加え、ショタコンの女子高生に焦点を当てた「鈴木姉妹」も収録。

冒頭だけ読むと、ホラーのような雰囲気が満点。妖気が漂うようなコインランドリーに入ると、洗濯機や乾燥機から髪の長い女が出て来る。しかし、読み進めていくにつれて、変態を交えたシュールなギャグ漫画としての体裁を為していく。連載は、少女漫画誌の『ビーンズエース』だっただけに、絵は非常に綺麗。この絵で普通の少女マンガをやっても立派な作品になりそうだけれども、作者が選択したのは、別の道だった。綺麗な絵で描かれる変態達というのも、なかなか面白いと思う。

一見可愛らしい晴は、実はストーカー癖を持ったトンデモなお人。その晴のことが好きで言い寄ってくる自称「王子」は、王子を気取った無職で、ストーカーする晴をさらにストーカー。王子の父は、通称「組長」の名を持つ怖い顔の持ち主ながら、しょうもないドM。

店の常連達は、それぞれのとてつもなく強い個性を発揮しつつ、真魚子を振り回し、また、真魚子に振り回される。晴も、個性派達に向かって「嫌ーッッ!!」とか言いつつ、本当の意味での拒絶(=交流を絶つ)はしない。そこには、差別や偏見とも、すべてを受け入れる無条件の愛とも、徹底的な無関心とも異なった人間関係が繰り広げられる、まったくの異次元の懐の深い世界がある。

そんな面々に囲まれる真魚子は、客を驚かせようとして、洗濯機や乾燥機に隠れてみるなど、ちょっくら変わった行動をすることはあっても、基本的にはオタクの素質を持った女性に過ぎない。奇怪な行動を取ってしまうのも、独りコインランドリーを経営する者としての寂しさゆえのこと。私個人としては、真魚子のような、美貌を持ちつつ、変な性格をした女性に対して、不思議と魅力を感じてしまう。さて、そんな私は、「変態」としてコインランドリーの常連客らの仲間に入ったほうが良いのだろうか…
あまんちゅ! 天野こずえ マッグガーデン 既刊3巻



「ぴかり」こと小日向光と、「てこ」こと大木双葉の2人の高校生を中心にした、「日常、ときどきダイビング。」をテーマとした作品。夏が近付く中、ダイビング初心者のてこは見事プール実習に合格し、先輩2人を入れたダイビング部4人は、晴れて海に潜ることになる。

夏にぴったりな物語。「日常、ときどきダイビング。」というキャッチフレーズ通り、ダイビング以外にも様々な日常が描かれる。ダイビング部顧問の真斗先生の視点から梅雨のある日を描いた第13話「梅雨入り」、姉ちゃん先輩と弟くん先輩こと二宮姉弟のある日を扱った第15話「ラブレター」など、ほんわかした話もある。

ダイビングの方はというと、てこの成長を垣間見ることができる。てこが苦手を克服し、講習をクリアする過程は、爽やかな部活物語。初めて海に潜ったときの驚きと感動は、まさに青春物。普段はちょっと言えないような恥ずかしい台詞も、若さゆえの豊かな感受性から溢れ出てくるのだろう。

みんなの前で明るく振る舞うぴかりと、引っ込み思案なてこは、一見正反対の性格に見えて、実は2人ともちょっとコミュニケーションが苦手という点で似ていた。そんな2人が、ダイビングを通して互いに友情を深めていくのが、これまでの展開だった。3巻からは、打って変わって、ダイビング部全員に少しずつスポットライトが当たるようになる。その分、ダイビングとは直接関係のない話も増え、やや焦点がぼやけてきたように思う。元から、非日常的なことなど何一つ起こらない世界が舞台なだけに、主人公達がダイビング部の活動を通して成長する過程や、躍動感溢れる海をどう表現していくかが、本作の鍵となるであろう。

物語の世界は、いよいよ夏休みに突入する。本格的なシーズン真っ只中のダイビング部の今後に注目。


追記
「あまんちゅ!」の検定なるものに挑戦してみました(検定の問題は、1巻の内容から)。





☆過去の記事☆
『あまんちゅ!(1)(2)』
アニメあたしンち 情熱の赤い母、そして是が非~♪ 原作:けらえいこ メディアファクトリー



アニメの「あたしンち」がコミックに。アニメオリジナルストーリーも含み、「まさにあたしんちと同じ!」と言いたくなるような、日常生活に潜む笑いを提供。

日常生活の思わず「あるある」と言ってしまうような出来事に焦点を当て、笑いへと昇華する漫画の中でも、一家のお母さんを主人公にした作品としてお馴染み。主婦の日常生活、ついイラっとしてしまったり、やってられないなと思ったりしてしまうこともあろう。そんな生活も笑ってしまおうというタフな姿勢が、本作最大の売り。だからこそ、読後は非常に爽やかで、楽しい気分になる。今日も今日とて、家族のために働き、時に失敗し、笑って誤魔化したり、皆から睨まれたりするお母さん。それでも、家族のメンバーが互いを本気で責め合ったりすることはない。絶妙な適当さ加減で成り立っているタチバナ家は、安心して見ていられて、羨ましくもある。

たまには、娘のみかん、息子のユズヒコも、話の中心になる。普段は怖いお母さんに甘えてみたくなって、風邪を引いたと言ってみるみかん。自分の髪形をめぐって、床屋と無言のバトルを繰り広げるユズヒコ。また、普段は存在感が薄くとも、晩ご飯が見込めないと踏むや否や、席から立ち上がり出前を注文する、寛容さと手際の良さを見せるお父さんも、いい味を出している。

原作者の手を離れ、アニメオリジナルの世界でも存分に活躍するタチバナ家の面々を見ていると、本作が素晴らしいアニメスタッフに支えられていたのだと感じる。

この本は、アニメの作画を採用しているけれども、いわゆるフィルムコミックとは異なり、紙質は普通の漫画単行本と同じで、白黒のページが大部分。それゆえに、200ページ位のボリュームに対して、399円というかつての少年漫画、少女漫画並みの価格で楽しめる。
自殺島 森恒二 白泉社 既刊3巻



自殺の対応に追われる日本が、自殺未遂者を送り込むことに決めた島、通称「自殺島」において繰り広げられる極限のサバイバル・ドラマの第2弾。主人公セイは、弓矢を作り、鹿を捕らえようと考え、単独で森の奥へと歩みを進める。

第1巻が、自殺島という特殊な社会での人間関係を取り上げ、渦巻くエゴ、誰かと繋がることで生きる気力を得られる人間の姿を描写したのに対して、第2巻は主人公セイ個人に焦点を絞る。高校時代に淡い好意を抱いた先輩とのエピソードも描かれる。

山場は、やはり、セイが獲物を仕留めた場面。自分が生きるとはどういうことか、自分が生きるために他者の命を奪うとはどんな意味を持つのか。微かながらも「生きよう」という気持ちを持った仲間を失った悲しみも相俟って、生の意味について考えざるを得ない局面に晒され、セイは感極まる。日常の生活からは想像もつかない過酷な状況を生きる者の心の声は、私達に多くのことを語りかける。

作者の手によるサバイバル生活ガイドが随所に登場。自然と共に生きる術も学べる。

今後は、再び自殺島で暮らす人々に焦点が当てられる。自殺島に与えられた意味とは何なのか。物語の核心に迫ることになりそうだ。


○過去の記事○
『自殺島(1)』
PandoraHearts 望月淳 スクウェア・エニックス 既刊12巻



トール村で謎の首狩り事件に遭遇したオズ達がその情報を持ち帰ったところ、パンドラ内は大騒ぎに。そんな中、オズの叔父、オスカーはお茶会を開き、一同は安らかなひと時を過ごす。ところが、そのような穏やかな時は長くは続かない。「かの国」から送り込まれてきたという人物、イスラ=ユラが現れた。「首狩り」事件の謎の解明を目指し、オズ達は四大公の一角、バルマ公と組んで、イスラ=ユラの屋敷へと赴く。

ここ最近は、かつてからナイトレイ家に起こっている「首狩り」事件の謎が最大のテーマになりながら、物語が進んでいる。次々と美形の人物が登場してくる本作の中で、イスラ=ユラは唯一不気味な相貌の持ち主。彼がキーパーソンであることだけは間違いない。四大公爵家による組織、パンドラ、異端のバスカヴィルの民と、世界がどんどん広がっていく中で、ついに「かの国」と呼ばれる隣国まで登場した。各公爵家の思惑に加え、公爵家の中の各人の思惑もぶつかり合い、互いに裏を取り合う攻防戦が激化してきたように思う。

休息の場を提供してくれるのは、いつもオスカー叔父さんである。一同が会した瞬間を撮影した写真には、ナイトレイ家のエリオットに、久々の登場となったエコーも入っている。「この…夢のような一瞬が永遠に続けばいいのに」という台詞が、悲劇の序章を予告しているのか。願わくば、再びこの画を見たいものだ。

ちなみに、エイダの意外な趣味が発覚する。これには、自らの企みを実現する手段として近付いているヴィンセントでさえ、たじたじ。さすがオズの妹といったところ。


◇過去の記事◇
『PandoraHearts (1)~(10)』
『PandoraHearts (11)』
魔法行商人ロマ 倉薗紀彦 小学館 既刊3巻



魔法使いのような怪しい風貌の少女、ロマと、家来のミィノは、魔法具を無料で配る。対価は、人間の欲望(クレシャ)。欲望と葛藤する人間の運命は、吉と出るか、凶と出るか。

毎回雰囲気の異なる表紙で、ドキッとさせられる作品(裏表紙の基本デザインは同じ)。今回は、前の巻の最後を彷彿とさせる、ロマの悲しげな表情のアップ。

これまでの2巻では、バッドエンディングの場合、救いようのない展開が多かったのに対して、今回は各話の主人公にとって、望みをつなげられるような結末を迎える話が多かった。欲望は回収されても、出口のない異世界に閉じ込められてしまったり、元に戻れなくなってしまったりといった、悔やんでも悔やみきれない結果は回避できた主人公達が多かった。第12話「メルーダの砂時計」がその典型、さながら映画版の「時をかける少女」を連想させるような青春物だった。主人公達が、自分にとって大切なものに気付き、現実に向き合うことを決意する結末は、琴線に触れることはあるけれども、その分ダークさは減少。

ここまでの15話を通して見ると、主人公が欲望とうまく付き合い、最悪の展開を回避するには、他人を思う気持ちが鍵となる。他人を大切に思うこと、他人から大切に思われることから、欲望の海に己を見失わずに済んだ主人公達は多い。では、ただひたすら誰かのために強い欲望を抱えた人の場合、特に、願われている当人にとっては迷惑というすれ違いが起こる場合には、どんな結末が訪れるのだろうかと考えてしまった。

なお、前回少し触れられた、欲望回収の目的、アトマン復活の真相はおあずけ。こちらは、今後の進展に注目。


◎過去の記事◎
『魔法行商人ロマ(1)』
『魔法行商人ロマ(2)』
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