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自分が読んだ漫画の記録です。昔読んだものから最近のものまで、少しずつ揃えるつもりです。 コメント、トラックバック、お気軽にどうぞ。
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ローゼンメイデン PEACH-PIT 集英社 既刊8巻



謎の転校生としてジュンの学校にやってきた水銀燈のマスター、柿崎めぐの背後には、雪華綺晶の影が。雪華綺晶の魔の手は止まることなく、マスターを狙って攻撃を繰り返す。"まかなかった"世界への援助を求めるドールズだったが、連絡はうまくいかない。一方、雪華綺晶との戦いを通して、それぞれ進む道、生きる道を決めていくドール達の心には、僅かだが溝が生じていく。さらに、雪華綺晶のまやかしの世界で「お父様」と呼ばれる鳥海の不穏な動きの意味することとは。

雪華綺晶の手に落ちた柿崎めぐの攻撃がジュンの心を蝕む場面が印象的な7巻。戦いを通して各々の進む道を決めるドール達の言葉が切なく響く8巻。雪華綺晶の与えるダメージは想像以上に大きく、ついには翠星石と蒼星石がアリスゲームから手を引くことになった。絶体絶命のピンチはまだまだ続き、どうなってしまうのかと心配だ。

戦いの悲劇が避けられない中だが、真紅は己にとってのアリスゲームの戦い方を変えることはないと決意を固める。作中でもたびたび彼女が訴えてきた、人間と人形との絆が、至高の少女アリスになるために強いられた戦いの意味ではないかを主張する。真紅の訴える純粋な感情が、負の感情でつながった、めぐと雪華綺晶の鎖を断ち切れるのだろうか。鍵となるのは、人間であるジュンと巴の働きかけかもしれない。

そして、孤高を貫いている水銀燈、皆と関わりながらも一歩引いた姿勢の金糸雀は、他の姉妹の考えに触れ、自らの戦い方をどう決定していくのか。再び、それぞれの姉妹は皆孤独であるということを意識させられる展開は胸が痛む。

ついに人形の数である7に単行本の数が達し、再び真紅の表紙で迎えた8巻。物語の終着点は見えそうで見えない。


◇過去の記事◇
『ローゼンメイデン (1)(2)(3)』
『ローゼンメイデン (4)』
『ローゼンメイデン (5)』
『ローゼンメイデン (6)』
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PandoraHearts 望月淳 スクウェア・エニックス 既刊19巻



首狩り事件の潔白が証明されたかのように見えたエリオットだったが、蘇る記憶の波に晒されて、彼は自分自身が首狩りの犯人であったことに気付かされる。彼は自らハンプティ・ダンプティを否定することで、命を絶つ。一方、その後の世界とパンドラは大混乱に陥る。一連の事件の影に潜むバスカヴィルの民は、当主グレン・バスカヴィルが眠る封印の石を狙って攻勢に出る。また、100年前の英雄、ジャック・ベザリウスの本当の意図が明らかになってくる。さらには、オズの中に眠るB・ラビットの謎、アリスに似た少女、レイシーの謎、ギルバートの過去などが、過去の回想とともに明かされる。

謎が謎を呼ぶ展開の本作だったが、ここ最近は、これまで散りばめてきた伏線を回収するエピソードが多く盛り込まれている。まるでパズルの欠片が集まり、絵が少し見えてくるように、様々な謎が1本の線に繋がりつつある。

登場人物たちも、これまでとは異なった一面を見せることがあり、ドラマに深みが出てきた。自ら命を絶ってまでナイトレイ家の誇りを保ったエリオットを尻目に、世間での体裁を気にするナイトレイ公爵。彼に対して、これまでになく怒りを露わにするヴィンセントの姿は、これまでの印象を一変させ、鮮やかな名場面を演出した。また、悪役のように動き出してきたジャックの持つ負の感情も見所。ついに自らの過去を知り、絶望のどん底に立たされたオズの未来も気になるところ。従者、ギルバートは彼を導く光となるのか。

丸7年と、予想をはるかに超える長期連載となった本作。月刊の連載でありながらも、1回の掲載ページ数が多く、休載がないので、ついにGファンタジー史上でも最高の巻数を重ねるに至った。ここまで続けてきた作者には敬意を表したい。


▼過去の記事▼
『PandoraHearts (1)~(10)』
『PandoraHearts (11)』
『PandoraHearts (12)』
『PandoraHearts (13)』
それでも世界は美しい 椎名橙 白泉社 既刊3巻



太陽の王国に嫁いだニケと、王国の少年王、リビが過ごす日々を描いた物語の第3巻。宰相バルドの登場により、2人の仲に亀裂が走るかと思われたが、そんなことで2人の愛が壊れることはなかった。リビとバルドの関係も修復し、再び平穏な日々が訪れようとしていたとき、今度はニケの母国、雨の公国に異変が。雨の公国に駆けつけたニケと、ニケの後を追って到着したリビには、またしても難題が待ち構えていた。

初めは互いに恋愛感情など抱くことのなかった2人だが、互いを知っていくにつれて徐々に愛を深めていく2人だった。3巻でもそれは変わらず。ニケの異変にすぐに気付くリビ。「お前以外のものなんか 俺にはロクに見えてないんだから」の台詞は圧巻。ニケがリビの心遣いに触れ、2人の唇が重なり合ったとき、ニケは今までにない感情を覚える。その湧き上がる想いが何なのか、彼女はまだ掴めずにいる。

一方、雨の公国で、2人は再び仲を引き裂こうとする勢力と対峙することになる。しかも、すべてはニケの祖母である現国王の謀略によるものであった。試練に次ぐ試練の2人だが、今回はどのように乗り越えるのだろうか。雨の公国編は、次巻に続く。


●過去の記事●
『それでも世界は美しい(1)』
『それでも世界は美しい(2)』
電波教師 東毅 小学館 既刊4巻



鑑純一郎は、アニメ評価ブログを日々更新するオタクで、やりたいことしかできない病(通称YD病)の持ち主。しかし、実は、過去にはあの「どこでもドア」を作れることを示したことのある天才である。変わり果てた天才の姿に呆れた妹の純音は、兄に教師の道を紹介する。かくして教師としての道を歩み出した純一郎は、独自の教育を展開し、徐々に生徒の信頼を得ていくのだった。悩める生徒とオタク教師に化学反応が起きる。

2012年は、また新たなる魅力的なトンデモ教師を生んだ。普段はアニメ評価ブログでアクセスランキング1位を目指して奮闘し、学校でもオタクであることを隠さない。行動原理は自分にとって面白いかどうかでしかないし、大掛かりで突拍子もない行動ばかりをしている。しかし、最終的には見事に生徒が内面に抱える問題を克服しているのが彼のすごいところ。

しょうもない教師に見えることも多々あるが、それでも日々活き活きとしている鑑の姿は、本当に眩しい。技術に強く、クラス専用のオンラインゲームや、試験対策用のアプリまで開発してしまうが、それもすべては義務感からではなく面白いと思う気持ちから。また、試験対策用のアプリが批判された中で行った演説は、「自分の将来に必要な勉強に集中し、自由を手に入れろ」というメッセージを込めたもので、正直その言葉には痺れた。その他にも、生徒の心に染み渡っていく言葉の数々には、惹き付けられるものがある。

こんな教師ばかりでは学校が成り立たないだろうが、こんな教師が1人くらいならいて欲しいと思わずにはいられない。
ディメンションW 岩原裕二 スクウェア・エニックス 既刊2巻



コイルという発明品により、エネルギー問題が解消された21世紀後半を舞台にした、マブチ・キョーマという不正コイルの回収屋と、コイルの発明で功績を残した、亡き百合崎博士が開発したロボット、ミラによる、コイルの謎を追う物語の第2巻。キョーマは、美術館に現れる怪盗、ルーザーと戦ったり、法律の抜け道を利用して商売する実業家を追ったりする。

新次元Wの発見により、エネルギー問題が解決しても、コイルを巡る問題には、何かと裏がありそうな社会。特に強大な力を持つ不正コイルの秘密は、世間でもタブーとなっているという。ルーザーの言う「ナンバーズ」と呼ばれるコイルの謎とは。コイルに関する謎は深まるばかりだ。

そして、2巻のメインとなるのは、キョーマの家の周辺にすむ子ども達の話。いつの時代も、子どもの好奇心とは底知らずなもの。近所の子ども達は、もはや時代遅れとなったガソリン車を乗りこなすキョーマの姿に興味津々。しかし、通学路を外れた区域であるキョーマの家付近で、子ども達は事故に巻き込まれてしまう。

実は、コイルが生活の中心になった世界は、人間を数値化して進学や就職の指標にするという、究極の管理社会であった。すべての人々が周囲を気にして怯えながら生きる社会において、通学中の不慮の事故などあってはならないこと。そのような人の弱みに漬け込もうとする数値の改竄サービスを請け負う会社など、管理社会の闇に刃を向けるキョーマの姿を見ることができる。

巻末には、物語に何回か出てくる用語、「タワー」と「セントラル」についての解説もあり、世界観を理解する助けになる。


◇過去の記事◇
『ディメンションW (1)』
青春フォーゲット!  岬下部せすな 双葉社 全4巻



思ったら一直線の高校生、奈月太陽と、日々の記憶をリセットしながら生きる少女、日向こかげが織り成す青春ラブコメの最終巻。こかげの記憶リセット問題は快方に向かい、平穏な恋愛生活が始まるかと思いきや、こかげが太陽と楽しい時間を刻むに従って、こかげの記憶までも消去されてしまうという悲しき運命が明かされる。そんな折、ライバル霧島海詞が、太陽争奪戦に本格参入。すべてに決着の着く最終巻となった。

一難去ってまた一難の2人。そして、今度の衝撃は大きく、さすがの太陽も落ち込んでしまう。また、自分が原因で太陽が傷つくことを恐れ、前に踏み出せなくなるこかげ。しかし、今まで必死になってこかげを照らしてきた太陽の努力は無駄ではなかった。やはり太陽のことが好きという気持ちに嘘がつけないこかげは、自分の記憶を犠牲にしても太陽と関わる覚悟を決める。

これまでは、、「奈月太陽」がまさに名前のように太陽として「日向こかげ」の「こかげ」を照らす関係のみだったが、ここにきて、「日向こかげ」の苗字「日向」の部分が「奈月太陽」という「月」を照らす関係も生まれる。双方に照らし合える関係になった2人は強く、障害を乗り越えるのに十分な力を発揮できた。

最後に太陽がこかげの記憶リセットを止める秘策を実行するが、それは読んでのお楽しみ。完璧な女性である霧島海詞も、本当に良い役割を果たす、とても魅力的な存在だった。疾走感溢れる中で迎える大団円は、爽やかな後味。


■過去の記事■
『青春フォーゲット!(1)』
『青春フォーゲット!(2)(3)』
外つ神 斎藤岬 幻冬舎 既刊7巻



突如外つ神守としての役割を任されることとなった、高校生の鳴神匡が、同級生の野々宮千影、副担任の狐塚嵩臣、その従妹の咲、狐塚の友人のヴァンパイア・クォーターの百鬼冬麻らとともに、悪霊退治に奮闘する姿、そして妖怪達との交流を描いた物語。

無事に黄泉の国から戻った匡は、教育実習生として学校に来た奥に取り憑いたネイティブ・アメリカンの霊を塚に戻したり、人間の世界に下りてきてしまった山童を人間の子どもと遊べるようにしてやったりと、自分なりの役割を果たしていた。ところが、ずっと鳴神家の2階に封印していた箱から飛び出した妖、真菰凛音が現れることで、再び騒ぎが訪れる。

少しずつ匡の過去に迫りながら進んできた物語。ついに、匡の腰にある封印の謎と繋がる人物が登場し、また1つ物語が動く予感を抱く。強大な力を持った凛音に誘われる匡は、どうなっていくのか。また、鳴神家に仕え、守ることを至上命題として生きてきた千影は、匡に対して単なる主従関係以上の感情を覚える自分に気付き始める。今まで牛歩のごとく関係に進展のなかった2人だが、凛音の出現により、互いの気持ちに素直になれる日が訪れるのか。

まだまだ謎多くして続く物語。今年発売の2冊は、物語が佳境を迎えたことを意識させるものだった。今後の展開からも目が離せない。


◆過去の記事◆
『外つ神(1)(2)(3)』
『外つ神(4)(5)』

魔女の心臓 matoba スクウェア・エニックス 既刊1巻



しゃべるランタンとともに旅をする少女ミカは、心臓を持たない不老不死の魔女。自らの心臓を預かる妹を探して旅を続けている。妹を見つけて心臓を手にした時が、魔女が死を迎える時を意味する。果てしない旅を続ける魔女が、旅先で出会う人々とともに紡ぐ物語。

以前、ガンガンオンラインで『ほしのこ!』を連載していた作者による新作は、中世ヨーロッパを舞台にしていると思われる、ファンタジーもの。魔女が旅の道程で出会う人々と関わることで生まれる温かいストーリーが中心だが、根底にあるのは、生でも死でもない「境界」を生きる魔女の苦悩と、その魔女が死に辿り着くために続ける旅という、重いテーマである。生を全うできずに死を迎える人間と、望んでも死を迎えられない自分との対比を意識せざるを得ないミカ。こういった、魔女の持つ深い悲しみが、読者の心を揺さぶる。

少女漫画でも通用するような作画は、ファンタジックな物語とマッチしていて、非常に良い。1話完結が基本だが、1巻の最後は次に続く形で終わっている。2巻の発売が楽しみ。
詠う! 平安京 真柴真 スクウェア・エニックス 既刊1巻



主人公は中学生の男の子。その名は何と藤原定家。和歌に情熱を注ぐ祖母の影響で、歴史上の人物と同じ名前を付けられてしまった主人公は、周囲から「定価」のニックネームで呼ばれ、からかいの対象になっていた。そんな定家が、修学旅行で訪れた京都の地で、クラスメイトの為すがままに着物を着させられていると、突如平安時代にタイムスリップしてしまった。在原業平に天女として見初められた定家は、1000年前の世に暮らすことになってしまう。

『夢喰見聞』や『鳥籠学級』の作者、真柴真の最新作は、百人一首をテーマに選んだもの。主人公が次々と歌人と出会い、歌人が歌合せをする過程で、百人一首の各々の歌に込められた詠み手の背景を主人公とともに心に刻んでいく構成。

業平は、定家のことを女だと思い、恋の相手として接しようとするため、必然的にBL要素が含まれる。この点を除けば、和歌の世界を扱った内容は読む人を選ばない。言霊の力によって、歌に込めた情景が現実に作られていくファンタジックな設定や、主人公の定家が人々と出会う過程を通して百人一首を完成(=編纂)するという発想も面白い。今後は小野小町も本格登場するなど、楽しみなイベントが待っている。期待したい。
さよなら絶望先生 久米田康治 講談社 全30巻



7年間にわたる連載に、ついに幕が下りる。ネガティブ教師と強靭な個性を持った絶望少女達の物語を締めくくる2冊を、今更ながら語ってみる。

作者曰く、連載が長期化するにつれ、単行本の発行部数は明らかな先細り傾向。確かに、20巻台の後半からは、何となく終わりを意識したような展開も垣間見えていた。ずっと進級しないことがネタのようになっていた二年へ組の生徒が揃って3年生に進級したり、紙ブログにも何となく終わりそうな香りが漂っていたり・・・ そんなこんなで、キリの良い30巻で終了という展開も、さほど不思議ではなかった。

最後の2冊は、終わりの予告と謎解きに尽きると言ってよい。29巻の最後で懐かしき絶望先生の影武者がメッセージを持って現れて、終わりへのカウントダウンが始まり、少しずつ明らかになっていく絶望少女達の秘密。それは読んでのお楽しみといったところか。「バス停を4つ用意」したという作者の試みには脱帽だ。個人個人で最終回を迎える個所を選択することができるようになっている。やめようと思ったところこそが最終回なのだ。

これまで30冊単行本を発行し、カバーの絵から、おまけページ、読者投稿のページに至るまで、サービスに欠かない作品だった。そして、ネガティブに、自虐的に世の中に突っ込みを入れる批評精神に富んだ漫画である点が、貴重だった。連載の終了は寂しいが、ここまで楽しませてくれる作品に出会えたことを嬉しく思う。次回作は果たしてあるのかという不安があるが、次回作に期待したい。


□過去の記事□
『さよなら絶望先生(1)~(19)』
『さよなら絶望先生(20)』
『さよなら絶望先生(21)』
『さよなら絶望先生(22)』
『さよなら絶望先生(23)』
『さよなら絶望先生(27)』
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